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急展開(指標発表、要人発言)時のトレードの考え方|初動は見送って反発を狙う

トレード手法

 指標発表や要人発言時などに代表される急騰・急落後の展開はいくつかのパターンに分類でき、パターンに当てはまればそこそこ期待通りの展開に進むため仕掛けやすいメリットがあります。

 反面、通常時とは比べ物にならないほどの速度感のある値動きが続くので、経験値と冷静さが必要になります。焦って早く仕掛けたり、早く利食いしてしまったり、損切りすべきなのにスルーしてしまったりすると、かえって仕掛けなければよかった……となりかねません。

 本記事では、急展開時のトレードについて、どこで仕掛けるかという問題と、初動については見送るべきとする理由について説明します。

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急展開時の仕掛けの基本的な考え方

 当サイトにおける、急展開時のトレードの基本的な考え方について紹介します。

初動は見送って、継続の推進が失敗した後の逆張りを狙う

 指標でのトレードというと、発表直後の急騰・急落を狙うと考える人が多いと思いますが、この初動は取ろうとしてもうまく取れないことのほうが多いため、初動は見送ってそのあとの値動きを狙うほうが成功確率が高いと考えられます。

 初動を狙うトレードは、多くのデメリットを背負った上で仕掛けることになるため、トレードそのものが開始時点で不利となります。

 どのようなデメリットがあるかは次の章で説明します。

あらかじめ想定していたパターン以外のローソク足展開なら見送る

 実証済みでないパターンや、その他通貨ペアごとで見かけられる展開とは異なる展開が表れたときは、無理せず見送るべきと考えます。

 急展開時のトレードの勝利はセンセーショナルな印象を残しやすいため、根拠のない仕掛けが成功してしまったら、それが悪しき成功体験として今後損失を重ねる要因となりかねません。

 急落したらこのあと反発して上昇する、急騰したらこのあと反発して下落する、というような抽象的な戦略は避け、一定条件が成立する場合のみ仕掛けることが大切です。

急展開の初動で仕掛ける際のデメリット

 指標発表時などの初動の激しい動きで仕掛ける場合、自分自身における問題だけでなく、防ぎようのないブローカー要因のデメリットが数点あります。

スプレッドが広がるので、いいところで仕掛けたつもりでも建値がズレる

 通常だと1pipsを切る通貨ペアでも指標発表の前後はスプレッドが広がりやすく、不利なレートでの約定を強いられます。

 通貨ペアによってはスプレッドが10pipsを超えたりすることもあり、それだけで利益を大きく奪われてしまいます。

スリッページが発生して不利な条件での約定を強いられる(もしくは約定が失敗する)

 成行・指値注文に関係なく、約定を指示してから完了するまでの間にレートがスリップして、想定よりも不利な条件で玉を持つことになる可能性があります。

 スリッページの設定によっては想定以上のスリッページが発生した場合に約定を拒否することも可能ですが、スリッページを設定すると約定できる可能性が一気に下がるためスリッページの設定をしないことが多く、結果的にこれがリスクとなります。

一瞬の判断や行動の遅れが損益に大きく影響する

 頭の中で「買いだ」と判断してから指先を動かすまでの時間に差が生じると、自分が想定していたレートよりだいぶん不利な条件で約定することになる恐れがあります。

 また、買おうと思った直後に想定の逆方向の動きが生じると迷いも起こったりすると考えられ、判断から行動に移る流れが遅れがちになります。

急展開後の値動き実例集

 急展開時の値動きの実例を、EURUSDの5分足限定ですが確認していきたいと思います。

高値更新失敗でダブルトップ形成

2017/10/13 EURUSD 5分足、チャート:FT2

対象部分抜粋

 米国消費者物価指数の発表時の足1で50pips近い上昇が生じた後の流れです。

 足2で一度記録した高値を足4でもう一度試し、そして反発しています。足4近辺ではブル派の買い戻し(利確)が殺到していると考えられ、まだダブルの圧力が生じているとは言いにくいですが包み足となっており、逆張りの売りを仕掛けるパターンとしては成立しています(かなり積極的で勝率は怪しい)。

 軽く戻したあとの足5近辺では徐々にベア派も参入しだしていると考えられます。1本前の安値更新時に売りを仕掛ければこの後の下落を拾うことはできましたが、一時的に含み損を抱える展開にもなっているためギリギリでした。

 一番勝率が高いと考えられるのは足6での売りです。足4でのダブルトップ形成から始まった下落、足6の1本前の上ヒゲから確認できるブル派の仕掛けの失敗、ネックライン(上昇トレンドライン)のブレイクなどの材料が揃っています。

 足3は上昇後の安値1で仕掛けたくなる足ですが、もう一度高値を試す展開が確率が高いため見送ります(スキャルで仕掛ける場合ならこの限りではない)。

 足3以降そのままズルズルと下落し続けたら仕方ないと割り切ります。

 分析した当時引いた上昇トレンドラインがやや雑なのですが、実際の値動きの中でこのラインが想定できれば足6で仕掛けられると思います。

安値更新がダマシになってダブルボトム形成

2017/10/26 EURUSD 5分足、チャート:FT2

対象部分抜粋

 欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表後の急落の相場です。

 足1の2本前の足で安値を更新したもののダマシに終わり、以降一時的な反発が生じています。オレンジとブルーのライン内の展開はバーブワイヤー的展開にも見て取れます。

 足1の高値4での仕掛けは、オレンジのネックラインを抜ける前の仕掛けになるため、かなり積極的です。

 ネックラインで一度プルバックし、再度ブレイクした足2も仕掛け足候補となります(1本前の高値を超えたところで)。うまく利確できるかどうかは怪しいですが、指標発表から足1までの下落幅の半値くらいまで戻しており(足3の2本前の高値)、それを基準に一部でも利確できていれば上々です。

 ブルックス本的な手法だと、足2で仕掛けた足は、足2足2の次の足の引けで少なくとも半分は利確していると考えられます。

下位時間足なら高値更新を2度失敗した跡が確認できる展開後の売り

2017/11/15 EURUSD 5分足、チャート:FT2

対象部分抜粋

 米国消費者物価指数発表後の乱高下相場です。ローソク足を見る限り、一度急落してから上昇したことが確認できます。

 発表時の足から2本連続で最高値を試していることが確認できます。これは1分足などの下位時間足で見れば、高値を少なくとも2回は試し、そして2回とも更新できずに失敗したと解釈できます。

 2回目の失敗後、1本前の足の安値を下回る展開が生じており(大陰線)、仕掛けるに値する足です。

 ただし、下落してからもう一度高値を試すような展開(5分足レベルで確認できるダブルトップ)が生じても不思議ではないため、勝率は五分五分という印象です(トレードの時間規模にもよるが、期待できる勝率はせいぜい5割程度だと思う)。今回の場合は戻すことなくストレートに下落していきました。

ダブルトップ形成……と思ったら更新したパターン(失敗例)

2018/3/8 EURUSD 5分足、チャート:FT2

対象部分抜粋

 欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表直後の相場です。

 足1で記録した高値を足2で試しに行き、そして届かず足3で安値を更新……したものの再度反発して陽線包み足となったことが確認できます。

 足3の安値更新で売った場合、おそらく設定する逆指値は高値1の高値の少し上となると思われるため、失敗に終わっています。

 足3で売るかどうかについてですが、足2が高値を試した(そして失敗した)と解釈するかどうかがポイントです。

 足1の高値を更新してダマシになってないだけでなく、到達すらしてないので「まだ試してない」と解釈すれば足3で売ることはなかったかもしれません。

 足4から急落していますが、これもファンダ的要因とされています(ECB総裁の定例記者会見中の値動きのため)。

見送ったほうが良さそうな展開

2017/11/15 EURUSD 5分足、チャート:FT2

対象部分抜粋

 米国雇用統計発表後の急上昇→下落の相場です。

 発表時の大陽線、そしてその次の足の陰線の高値とヒゲの長さが揃っており、1分足ならダブルトップが確認できた展開です。

 ブルックス本的なトレードスタイル(安値更新で売り、高値更新で買い)だと、この2本の足で仕掛けることは難しく、基本的に見送ることになると考えられます。

 例えば「大陰線の足が、大陽線の引け(終値)を下回ったところで売れれば……」なんてことを考えたくなるかもしれませんですが、その手法を採用すれば他の相場ではことごとくやられると考えられるため推奨できません。

2018/3/9 EURUSD 5分足、チャート:FT2

対象部分抜粋

 こちらも米国雇用統計発表直後の展開です。

 発表直後に急落→ダマシになって上昇→次の足で高値を付けた後ダマシとなって下落→再度安値を更新後ダマシになって上昇しています。

 ダマシの仕掛け(下落後の上昇)がダマシになって、またそれもダマシになる……という、その時に相場に居合わせていると、往復ビンタくらい食らっても仕方のない相場です。

 2回目の安値更新(発表から3本後の足)がダマシになった後の上昇は仕掛ける余地があるかもしれませんが、このような展開で冷静に仕掛けて更に利益を上げようと思ったら、相当の鍛錬が必要になると考えられます。

まとめ

 急展開時のトレードは比較的決着が早くつくため、数ある手法の中でも短時間で大きな利益(損失も含む)を上げられる可能性が高いトレードとなります。

 その反面、激しい値動きをその場で理解し、一瞬の迷いもなく仕掛けるのは至難の業です。5分足のような短い時間足だとなおさら難易度は高くなります。

 実際にトレードに臨む前にデモトレードでどの程度の値動きかを確認したり、Forex Testerなどで過去の値動きを観察、検証することを強く推奨します。

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 すでに完成されたチャートを見て、「このときの相場はあのパターンだから、この足で仕掛けられそう」で結論づけていきなり本番に臨むと、思いもよらない足で仕掛けて失敗したり、もしくは仕掛けられずに終わるのがいいオチです(仕掛けられなかったほうが損失がない分マシなんてことも……)。

 展開が分かっている・分かってないに関わらず、実際にあった相場を観察したり仕掛けたりすることは、本番でのトレードにプラスに働くと考えます。

 MT4で過去のチャートを再生することも可能ですが、概ね多くのブローカーは5分足のローソク足の過去ログをそれほど残してくれません。

 Forex Testerなら過去のチャートデータを残すことが可能なため、何度でも見直し、観察・検証できるのでおすすめです。

 あいにくForex Testerの無料ヒストリカルデータは5分足レベルだと質が低いため、それを使って練習することは推奨しませんが、別記事にて紹介しているデューカスコピー・ジャパン社のデータ(無料、要口座開設)を使用すると、1分足レベルまで高品質のデータを使って検証することができますので是非お試しください。

※関連記事:フォレックステスター3(FT3)向けのおすすめヒストリカルデータのインポート方法

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