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パターンブレイクプルバックの基本的性質と仕掛けパターンについて(押し目買い、戻り売りの王道)

トレード手法

パターンブレイクプルバックはボルマン本にて登場する用語です。

パターンブレイクに並んでブレイク方向へのレートの推移が期待できるパターンの1つと言えます。

ブルックス本では「ブレイクアウトプルバック」、世間一般では「第二波」などと呼ばれたりしています(ブレイク後の2波目となる波動を狙う仕掛けのため)。

本記事では、パターンブレイクプルバックにおける基本的特徴から仕掛けパターンを確認し、より成功率を上げるために確認したい要素をチェックしていきたいと思います。

 本記事は、ボルマン本(FX5分足スキャルピング)やブルックス本(プライスアクショントレード入門)の内容から得たものに対する、FXプライスアクション研究所独自の解釈が含まれています。
 ボブ・ボルマン氏、アル・ブルックス氏ら本人による分析、トレード手法を学びたい方は、書籍をご確認ください。
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パターンブレイクプルバックの特徴

「パターンブレイクプルバック」という言葉自体が指す値動きは、パターン(トレンド)がブレイクされた(=パターンブレイクした)後のプルバックのことを指しています。

しかし、パターンブレイクプルバック「の仕掛け」は、プルバック後に反転してブレイク方向に転換したところを仕掛ける際に指す言葉です。

仕掛け自体はプルバックの反転の仕掛けとも考えられなくもありませんが、この一連の流れの中で仕掛ける時、ボルマン本では「パターンブレイクプルバックでの仕掛け」としています。

最初は「どの部分が『パターンブレイクプルバック』なのか?」の理解に、苦労された方もいらっしゃるのではないかと思います。

ちなみに私は、上記の内容として理解するまでに結構な時間を費やしました……

ブレイク後に再びトレンドラインや極値を試す

特にビルドアップを伴わずにブレイクした展開では、プルバックがブレイクしたラインや、直近の極値を試すところまで推移することが多いです。

そのため、ビルドアップの形成が弱い場合(ベア派の大半が降りたことが確認できない場合)、パターンブレイクでは仕掛けずにパターンブレイクプルバックを待つのが基本戦略となります。

そこでトレンドが転換することで再びブレイクの方向へ推移するところを狙います。

ダブルの圧力が発生している(プルバックの反転後)

プルバックが極値を試した後反転してブレイク方向にレートが推移している時は、ダブルの圧力が発生している可能性が高いと考えられます。

上図のような上方向へのブレイクを例とする場合、下方向へのプルバック時はブル派のスキャルの利確最後の下落を狙ったベア派やトレンド継続を期待して売ったベア派による仕掛けが見受けられます。

そのあとトレンドラインや極値で反転する際には、上記の下落要因を上回るブル派の仕掛けと、売ったベア派の撤退(損切りの買い戻し)が働き、その結果上昇が生じる……と考えられます。

パターンブレイクの時点でトレンドがまだ転換していないときに出現する

上図のように、下降トレンドが続く中でトレンドラインがブレイクした場合、トレンドはまだ転換したとは言えず、ある程度までの上昇を機に(ブル派の買いが収まるタイミングで)プルバックが始まります(正確には、始まる可能性が高い)。

そのまま安値も下抜いて下降トレンドが継続する場合もありますが、安値がダマシになるなどの要因で反発する足が出現すると、多くのベア派がトレンドの転換を考え、利確し始めます。

そのタイミングでブル派の強い仕掛けが入りダブルの圧力が発生することで、パターンブレイクプルバックの仕掛けが成立します。

パターンブレイクプルバックの仕掛けパターン

パターンブレイクプルバックを確認したあとの仕掛けタイミングとして推奨されるのは、下記の1パターンです。

あわせて、仕掛けるべきでないタイミングも紹介します。

パターンブレイク後、トレンドラインや極値を試した後の高値1, 2(安値1, 2)や反転足での仕掛け

(特に)ビルドアップを伴わないパターンブレイクの後、トレンドラインや極値に向けたプルバックが発生する可能性が高いです。

極値に到達してから反発が起き、1本前の足(シグナル足)の高値を上抜いた時(ショートの場合、安値を下抜いた時)に仕掛けるのがパターンブレイクプルバックの基本的な仕掛けの考え方です。

パターンブレイクからプルバックが始まるまでの時間や、トレンドラインまでのレートが近い場合、仕掛け足が高値1(安値1)になることが多いです。

パターンブレイクである程度ブレイク方向に進んだら、プルバック後の仕掛け足が高値2(安値2)や高値3(安値3)になることもあります。

その他仕掛けパターン

上記の説明では足の形成中での仕掛けですが、他の案として仕掛け足が引けたのを確認してから仕掛ける手もあります。

しかし、パターンブレイクにおける説明と同様で絶好の機会を逃す可能性もあり、一長一短です。

仕掛けるべきでないタイミング

トレンドラインや極値を試した足が引けた直後の仕掛けは、あまりに積極的すぎて仕掛けるべきではありません。

当然ボルマン本やブルックス本にも、仕掛け手法として上記手法は書いていません。

「このあと反発したらパターンブレイクプルバックだ」と見越して仕掛けて成功すればリワードが大きいですが、根拠のある逆指値の置き場がなく(固定値で入れることになる)、また勝率も低くなると考えられるため、徐々に成果が落ちていき、精神面への影響もきたす可能性が出てきます。

パターンブレイクプルバックの成功率が上がる要素

パターンブレイクプルバックのあとの仕掛けが成功する要素としていくつかの注目点があります。

順に確認していきましょう。

トレンドラインや極値を試す足が確認できる

パターンブレイクした後にプルバックした足が、ブレイクしたトレンドラインやブレイク前につけた極値まで到達するような展開が確認できると、その後の反転の期待が高まります。

皆それぞれが、契約しているブローカーのチャートを見て売買を判断するため、どのブローカーのチャートでもそれが確認できるような明確な展開が望まれます。

ただ気をつけたいのは、トレンドラインは水平線はともかく、斜め線は各々が任意に引いた線であるため、0.1pips単位で到達したか否かを判断基準にするのは推奨しません。

到達したかの判断は、ある程度の大雑把さが求められると考えます。

ブレイク側でビルドアップが確認できる(ブレイクしたあとにビルドアップが形成された)

上図のように、パターンブレイクプルバックの後、ブレイクされた側でビルドアップが発生した場合も転換が期待できます。

ただし、バーブワイヤーのようなパターンも意識しながら仕掛けることになるため、早とちりには要注意です。

マグネット効果を引き起こしそうなターゲットレートがブレイク先に存在する

パターンブレイクプルバックからブレイク方向に推進しようとする展開が生じている際、推進方向に多くの人が意識しそうなレートが存在するかどうかは成功率を左右します。

逆に考えると、プルバック方向にマグネット効果をまだ発揮しているようなレートがある場合、パターンブレイクプルバックからの仕掛けの成功率は少し下がると考えられます。

パターンブレイクプルバックの実例

過去のチャートから確認できるパターンブレイクプルバックの仕掛けタイミングを紹介します。

実例1:過去に形成した高値ラインでの反転買い(足4)(GBPJPY 5分足)

2020/6/2 GBPJPY 5分足 ツール:Forex Tester 4、ヒストリカルデータ:Dukascopy Japan

 足1で記録した高値(水平ライン)を足2でブレイク後、調整のプルバックによって足3で再度水平ラインに到達します。

 足3は一時的に安値を下回りましたが、強い反転によって下影陰線として引けたため、パターンブレイクプルバックのセットアップが整いつつあることが伺えます。

 足3の次の足は高値を微妙に更新していることからも仕掛け足候補として考えられますが、1回(足3)しか水平ラインを試してないため、やや積極的すぎる印象です(まだベア派は屈していない)。

 足4は水平ラインこそ試していませんが、試そうとしたことが下ヒゲから確認でき、陰線から陽線に転じたタイミング(1本前の足の高値更新)でもって仕掛ける手が考えられます(それでもやや積極的)。引けまで待っているとストップまでやや遠すぎる印象があるため(それでも、それなりのリワードが期待できるため仕掛ける価値はある)、仕掛けられなかった場合さらなる展開を待って、足5をプルバックの反転パターンと判断して買えれば理想的です。

 なお足5(pr)については「プルバックの反転」記事で紹介しています(例3)。

ボルマン本で登場する「プルバックの反転」の基本的性質と仕掛けパターンについて(押し目買い、戻り売りの王道)
 この記事では、ボルマン本(FX5分足スキャルピング)で登場する「プルバックの反転」の概要と、仕掛けパターン、そして実例を交えた仕掛け例を紹介しています。  本記事は、ボルマン本(FX5分足スキャルピング)やブルックス本(プライスアクショ...

※より細かい分析
足1:日本時間の午前中に記録した高値
足2:足1の高値を勢いよくブレイクした足
足3:水平ライン近辺をロールリバーサル(反転)ポイントとして買ったブル派(+利確した短期トレードのベア派)が、継続売りのベア派を圧倒し反転したと考えられる下影陰線
足4:下ヒゲにベア派の最後の抵抗が伺えるが、結局ブル派の勢いが場を制した下影陽線
足5:足3から始まる上昇に対する調整で、下ヒゲがダマシの安値となった下陰陽線
足6:強気の大陽線クライマックス足でa-bと同じ値幅が足3から生じたメジャードムーブ達成足でもある(利食い候補、下図参照)

a-bの波動の幅を足3から引くと、足6の高値がちょうど達成地点となる(メジャードムーブ達成)

a-bの波動の幅を足3から引くと、足6の高値がちょうど達成地点となる(メジャードムーブ達成)

実例2:フラクタル構造が確認できるN波動ツーレッグ目での売り(AUDUSD 4時間足)

フラクタル構造が確認できるN波動ツーレッグ目での売り(AUDUSD 4時間足)2018/2/7~3/27 AUDUSD 4時間足(H4)

2018/2/7~3/27 AUDUSD 4時間足(H4)、ブローカー:ゴールデンウェイ・ジャパン (MT4)

上図ポイント部分拡大(スマホユーザー向け)

上図ポイント部分拡大(スマホユーザー向け)

↑のチャートには、A地点やD地点を通過する下降チャネルが描かれていますが、仕掛け時点(足6)ではこれらのチャネルは引けない点にご注意ください(チャネルが引けるのは、最速でも足7以降)。

 足1から始まり、足2、B地点、足3の3ヶ所で反転が見られる上昇トレンドラインに対するパターンブレイクプルバック後の売りです(足6)。

 C地点で宵の明星パターンが確認でき、A地点に対して明確な高値切り下げとなっていること、そして足4以降明確にトレンドラインをブレイクしたことが好材料です。

 足5でトレンドラインを試し、反発した後が確認できます。4時間足という長期の時間足ではトレンドラインの試しが1回しか起こってないように見えますが、足6でも試そうとしたことが上ヒゲから確認でき(厳密には試せていない)、セットアップとしては悪くないと考えます。

 4時間足なら足6が仕掛け足ですが、1時間足や30分足を確認すればより早いタイミングで仕掛けられたかもしれません(反面、前のめりで仕掛けて失敗する可能性も)。

 より広範囲に相場を確認すると、前提の条件がより好条件だったことが確認できます。

 ちょうどA-Bの波動に対するフォロー(N波動)がCから起こっている最中と判断でき、また、Cからパターンブレイクプルバックが生じる前(足4近辺)までの波動が足6から再度始まることが想定できるため「フラクタル構造」となっており、上位時間足レベルでも下落が期待できる展開となっています。

N波動がフラクタルに生じており、下落が広範囲の時間足レベルで期待できる展開となっている

N波動がフラクタルに生じており、下落が広範囲の時間足レベルで期待できる展開となっている


Man
その他についても随時追加予定中です。しばらくお待ち下さい…

まとめ

 パターンブレイクプルバックは、結局のところ仕掛け方自体はプルバックの反転の仕掛けに近いと考えられ、トレンドフォロー方向に仕掛けるのが基本となります。

 トレンド転換のタイミング(上位時間足では逆張りと判断するようなタイミング)で仕掛けられたら大きいリワードが得られる可能性もありますが、その反面逆指値に先に到達する確率が高く、結局損益はいまひとつに終わるかもしれません。

 特に最初のうちは、強いトレンドが確認できる通貨ペアのトレンド方向への仕掛けだけに注力するべきです。

 トレンドラインの形成に関しては、2本の足を参考に引くよりも3本以上の足が関わっているようなラインのほうが、より多くの人が意識するラインとなっている可能性が高いです。

 Forex Testerなどで分析・検証する際は、最初のうちはトレンドラインの引く基準も少し厳し目にした上でパターンブレイクプルバックの仕掛け足を探す(≒より高勝率なパターンを厳選する)ことをお勧めします。

関連記事(次の記事)

プルバックの反転についての記事です:


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