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相場(FX)のマグネット効果と、それを引き起こす大衆心理についての考察(1/3)

ブルックス本(トレード入門)ではマグネット効果に関する説明が1章分ありますが(分量は少なめ)、冒頭の文章を読む限り、ブルックスさんはマグネット効果に対して「それほど利用できるものではない」と感じているように見受けられます:

ちなみに、この傾向はトレードの根拠として使えるほど信頼できるものではない。
もし利益を上げる方法のみ知りたければ、本章にはあまり時間をかけずに(以下略)

アル・ブルックス著 井田京子 訳, プライスアクショントレード入門 第7章「マグネット効果」冒頭より p.253

ただ、マグネット効果は、ある程度の期間ポジションを所有するスイングトレードにおいては、その特徴を知っておけばある程度有益になると考えます(ポジションの一部を引っ張る根拠として)。

また、ボルマン本(FX5分足スキャルピング)では、積極的にマグネット効果をトレード実施の判断材料として加えており、第9章の「連続した日中チャート」ではそこかしこに「magnet」という文字列を確認することができます

スキャルピングの名が入っているボルマン本ですが、その実デイトレード寄りの手法のため、彼自身マグネット効果による影響を大きく感じているのかもしれません。 ※なお、原題には「スキャルピング」という単語は入っていない。訳者や出版社の意図的な何かが働いたと思われる。

本記事では、マグネット効果と言われている相場の基本的な特徴と、その効果が表れやすいパターン、そしてその効果を引き起こす要因として挙げられる大衆心理に対する考察をまとめています。

テクニカル分析の中でも、とりわけマグネット効果という考えはあくまで仮説の域を出ない理屈のため、その点ご承知おきください。

本記事は、ブルックス本(プライスアクショントレード入門、プライスアクションとローソク足の法則)の内容から得たものに対する、FXプライスアクション研究所独自の解釈が含まれています。

アル・ブルックス氏本人による分析、トレード手法を学びたい方は、書籍をご確認ください。

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マグネット効果の特徴

※マグネット効果のイメージ

マグネット効果の一番の特徴は、ある対象となるレートまで磁石(マグネット)に引き寄せられるかのように上昇(下落)することです。

具体的には以下のような特徴を持ちます。

緩やかながら着実に推移する強いトレンドを持つ(短時間足)

マグネット効果は、特に短い時間足において、プルバックらしいプルバックを発生させずに緩やかにターゲットまで引き寄せる特徴があります。

そのため、プルバックを待っているといつまで経っても仕掛けられず、レートの推移を見届けることになります。

このような相場が起こる要因として一番に考えられる理由は、ダブルの圧力の発生です。

そのダブルの圧力が弱まるタイミングが、マグネット効果を引き起こしているレートに到達したタイミングとなります。

目標値に到達し、一度オーバーシュートしてから反転する

目標レート近辺まで到達した相場は、一旦そのレートを飛び越えてから反発を起こすことがあります。

上図は、何らかの理由でマグネット効果を発生させたレートに到達した直後の挙動の例を示しています。

左側は、目標値の少し上に逆指値を入れていたトレーダーの損切りと、その損切りを誘発させようと狙ったファンドの買い注文の殺到が、一時的な上昇を生み出したと考えられます。

そのあとの下落は、ブル派の利確とベア派の仕掛けが重なったことによるものと考えるのが妥当です。

一方、右側はマグネット効果の目標レート近辺で到達前にベア派が反発し、到達しなかった例です。

その時のブル派とベア派の強弱関係ではこのような結果も起こりうると考えられます(これらの判断は、結局ローソク足が示すプライスアクションに委ねるのがよさそう)。

ブレイクアウトが失敗しやすい

マグネット効果において到達したレート近辺では、ブレイクアウトのようなそのレートから離れようとするプライスアクションが失敗しやすい傾向にあります。

マーケットに参加しているものの多くがそのレートであることにある程度満足して相場に参加してないか、逆に多くのトレーダーが参加してブル派・ベア派が入り乱れるように仕掛けあっていることが一因です。

ブレイクアウトが成功すると、また次の目標値に向かってまた推進していきます。

これに関してはマグネット効果で語るべき範疇ではなく、単にトレンドが継続していることを示しているだけと考えられます。

将来的なレートの到達値を予見する参考値になる(長期時間足)

ブルックスさんがもっとも懐疑的に思いながらも説明しているのはこの部分です。

長期的な予測において、将来到達するであろうレートとその日時が、マグネット効果の名の元にある程度立てられるという特徴があります。

その具体例に関しては後述します。



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