バーブワイヤー(barb wire)考察(応用編、1/3)

 基本編では、ブルックス本で説明されている「バーブワイヤー」において、良くあるとされるパターンについて紹介しました。

 本記事では、基本編のようなパターンの他に起こりうるその他のパターンについて紹介し、ブル・ベアがどのような行動を取るかを考察しています。

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パターン1:1回目のブレイクがそのまま成功する

 基本編(下図)では、意識されているレジスタンスラインを足1でブレイクしたあと、そのブレイクがダマシとなり下落しました。

 本パターン(下図)では、足1はレジスタンスラインを超えたまま引けた陽線となっています。

 足1がどう引けるかは時間のズレの問題のため、陽線で引けようが上影陰線で引けようがそれほど差はないと考えます(ただ陽線の方がブル派にとって印象は良く見えるかもしれない)。

 足1で高値をつけてから反発して陰線で引けたのが基本編、足1で高値をつけたタイミングで引けを迎え、足2が寄り付いてから反発したのが今回のパターンです。

 

 足2では基本編と同様に、ベア派の反発前もって仕掛けていたブル派の利確があったことを伺わせる押しが、下ヒゲから確認できます。

 足2は一時は大陰線(2バー・リバーサル)となり、ブレイクが失敗したように見える展開だったかもしれません。しかし、足1の安値に到達する目前でブル派がベア派を上回る勢いで盛り返し、終わってみれば下影陽線で引けています。

 

 このようなパターンになった場合、足2で仕掛けたベア派は利確ができず、含み損を抱えて追い詰められています

 彼らベア派がポジションを手仕舞いするタイミングとして考えられるのは、足2の高値ブレイク時となります。

 一方、足1や足2で仕掛けているブル派は、足2の高値を利確ポイントとしておらず、ブレイクが成功し目標値に達するまでホールドしようと考えるのが普通のため、足2が引けた後もポジションを保有し続けます。

 

 足3が寄り付き、足2の高値を上回ったところがベア派の逃げ場となりました。

 ベア派は降りて買い戻し、ブレイクが成功したと考えたブル派はさらに買い注文を行います

 ダブルの圧力を得た足3は、ブル派が主導権を握ったまま上昇していった…というパターンです。

 なお、足1と足2は、ボルマン本でいう「コンビセットアップ足」の一種です。

足2の詳細な考察

寄り付き直後

ブル派
一部の
ブル派
売り戻し売り戻し(利確)

ベア派
積極的な
ベア派
売る売る売る売る売る売る売る売る売る売る

 寄り付き直後からレジスタンスラインを下抜けした時点では、ベア派の売りと一部のブル派の利確が優勢で、陰線を形成していきます。

 足1が引けた時点で下落「し始める」要因としては、ベア派が売りを仕掛けた結果よりもブル派が売り戻しを行った結果のほうが濃いのではないかと考えます。

 バーブワイヤーからレジスタンスラインを上抜けした時点で「この初動はダマシ」と考えて売るベア派もいるかも知れませんが、足1が陽線として引けているためここで売りを仕掛けるのはなかなか至難の業です。

 ただどちらであれ、下落してレジスタンスラインを下抜けした時点では、ベア派の売りが徐々に増していったと考えられます。

 やがて足2の最安値に到達しますが、その時のイメージ図が下図です。

ベア派
積極的な
ベア派
売る売る売る売る売る売る売る売る売る売る

ブル派
ブル派
……

 基本編はこのままベア派がブル派を上回り、サポートラインに向けて下落していきました。

 しかし、今回の場合は強気のブル派が足1の安値近辺でひたすら買い続け、足1の安値をブレイクさせてくれません。

ファンド
ブル派
(ファンド)
あ、買います(10000lot

ベア派
積極的な
ベア派
売る売る売る売る売る売る売る売る売る売る

ファンド
ブル派
(ファンド)
まだまだ買います(30000lot

 ベア派の売りの勢いが徐々に失われ、売るのを止め始めるとブル派が巻き返し、安値がヒゲとなって表れます(下図)。

 慎重だったブル派も「足1のブレイクが成功しそう」と見るやいなや、ここまで様子見だったトレーダーも巻き込みさらに買い増しが行われます。

 イメージとしてはパターンブレイクプルバックの波動で、初動(足1)からプルバック(足2の安値までの押し)が完了し、第二波を狙っていく形です。

 そして最終的に足2は陽線の十字足として引け、足1と合わせてコンビセットアップ足を形成しました。

ブル派
積極的な
ブル派
買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う

ベア派
積極的な
ベア派
売る売る売…

ブル派
慎重な
ブル派
買う買う買う買う買う

 このコンビセットアップ足パターンが「セットアップ」と呼ばれる所以は、足2で含み損を抱えたベア派が足3で損切りすることでダブルの圧力が起こる可能性が高まることを示唆しているから、と考えるのが最も妥当だと考えます。

 ボルマン本ではそのあたりの詳細な説明はあまり見受けられませんでしたが(もしかしたら書いてある?)、コンビセットアップ足の本質は以上のようなものと考えます。

足3の寄り付き以降

 足2のベア派の仕掛けが失敗に終わると、行き場を失ったベア派は逃げ場を探し始めます。

 最も妥当な逃げ場は、足2の高値を上回る展開がきた瞬間です。足3の高値がダマシの高値になる可能性を期待して持ち続けるのは、少しリスクが高いと考えます。

 足3が寄り付き、割と早いうちに足2の高値を上回る展開は訪れるでしょう(下図)。

 ここでベア派は降りブル派が更に仕掛けることで均衡が破れ、ダブルの圧力が発生します。

ベア派
ベア派
買い戻し買い戻し買い戻し買い戻し買い戻し(損切り)

ブル派
ブル派
買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う買う

 そして本例では最終的に大陽線が形成されました。

 以降どこまで上昇が続くかはわかりませんが、最後のブル派の買いが終わるまで相場は上昇し続けます。

 また、反転を期待して売ったベア派が上昇の最中で仕掛け、そして損切りを繰り返してくれればくれるほど相場は上昇し続けます。

 これが、バーブワイヤーにおいて初動がダマシとならずブレイクが成功するパターン例です。



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