世界的な経済不安による相場の大変動が起こっており、めちゃくちゃな状態ではありますが、クロス円の現状サイクルを常時見ていますので近況を公開します。
結論から言えば「スイングトレードはやりようがない」というのが実情、サイクル分析自体も「現時点の分析が正しいかは、結論が出るのは半年以上経ってから」と思ってますが(それは常にそうですが…)、参考になれば幸いです。
最近の個人的なサイクル理論の分析方針
一応超長期のサイクルもたまには見ますが、基本的にはプライマリーサイクルとメジャーサイクルを追っています。
基本理論記事ではプライマリーは週足、メジャーは日足で確認・分析できる旨書いてますが、最近の自分のトレンドは、
- プライマリーサイクルは日足で探る(週足には表示しない)
- メジャーサイクル(+トレーディングサイクル)は4時間足で探る(日足には表示しない)
- アルファサイクルは分析しない
という方針で行っています。
- アルファサイクルを分析しだすと、利確を早めたり、無駄なエントリーを誘発する感がある
- プライマリーサイクルを週足に、メジャーサイクルを日足に表示させると、分析線の多さに目障りと感じるようになった
という2つの理由からです。
そのため、本記事では日足と4時間足のチャートを公開します。
※時折チャートに矢印やチェックマーク(×マーク)が入ってますが、それは実際にエントリーした記録です。参考にしないでください^^;
クロス円通貨ペア サイクル分析一覧(2020/3/10時点)
※チャートはDukascopy Japan社のMT4を使用しています。
ドル円 USDJPY
USDJPY 日足、チャート:MT4(ブローカー:Dukascopy Japan)
上昇チャネルを上方向に大きくオーバーシュートした後トレンドラインをブレイクする比較的ベタな展開で、2019年8月26日の安値に到達したと思ったら大幅にブレイクして一時101円台まで円高が進みました。
今日は一旦戻していますが、地政学的要因(コロナウイルスを発端とする世界的な経済低迷)を考慮すると、再び安値を試す展開も十分想定できると考えています。
2019年8月26日の安値を中期サイクルボトムと見ていたのですが、先日の大暴落で一気にボトムを割り、怪しくなってきました。
また、今年1月8日の安値をPCボトムと見ており、仮置きしていますが、こちらも怪しいです(先日の安値がPCボトムと見る考え方もある)。
どの安値をどのボトムと解釈するかで見解が大きく分かれかねないときは、どちらも有り得ることを視野に入れ、プライスアクション等のトレード根拠をもとに仕掛けるのが基本戦略と考えます(基本的には常にそうですが…)。
101.6円付近の破線は、2014年や2016年に揉み合った形跡のあるボックス(週足レベルで確認可能)の中間あたりを捉えたラインで、今回そのレート近辺で一旦反発し上昇しています。
一応コントロールプライスに基づいて引いていたラインですが、ショートポジションを持っていた場合の利確根拠として利用できたと考えています。
USDJPY 4時間足、チャート:MT4(ブローカー:Dukascopy Japan)
とりあえず現時点では、3月9日の安値はハーフプライマリーレベルのMCボトムか、1月8日のPCボトムを否定する真のPCボトムのどちらかの可能性が高いと考えています。
少なくともTCボトム以上のサイクルボトムと見ています。
最終的な結論はもっと先(3月末くらい)にならないと出せないので、この時間足レベルだとトレード機会を考えるのは難しそうです。
さらに時間足を下位に落として探る必要がありそうです(しばらくドル円は強弱関係を図るために見るだけの通貨となりそう)。
ユーロ円 EURJPY
EURJPY 日足、チャート:MT4(ブローカー:Dukascopy Japan)
とりあえず、PCボトムレベルの下落が起こっている、ということは確認できます。
3月9日の安値は、2019年9月3日の安値(中期サイクルボトムの可能性もあり)に対してかろうじて切り上げていますが、まだ、3/9がPCボトムと確定しているわけではないので、安値ブレイクも当然起こりうると考えておく必要があります。
EURJPY 4時間足、チャート:MT4(ブローカー:Dukascopy Japan)
2月18日の安値をPCボトムと当初見ていたのですが、どうもその可能性は現時点で低いようです。
最安値から始まる調整のツーレッグ目ということが4時間足レベルではっきり確認できますので(「調整」という値幅ではないですが^^;)、売るにしてももう少し展開を待ちたいです。
ただ、このローソク足の長さからすると、4時間足レベルでの仕掛けはちょっとあり得ないですが……(ストップまで100pipsオーバーの仕掛けを行うことになりそうなため)。
豪ドル円 AUDJPY
AUDJPY 日足、チャート:MT4(ブローカー:Dukascopy Japan)
ドル円と同じく2019年8月26日を中期サイクルボトムと見てましたが(少なくとも2月まではそれが濃厚だと思っていた…)、もしその分析が正しければ、第1PCからボトム割れが起こったことになります。
そうなると、将来的にもっと円高が進んでもおかしくないということになります(豪ドル建ての保険系関連は軒並み死ぬ、既に死んでるも同然ですが…^^;)。
本数(時間)的には、3月9日の安値がPCボトムかそれ以上のボトムである可能性はそこそこありそうです。
実はこちらが中期サイクルのスタートなのかもしれませんが、どちらしろ底を打ったとロングを仕掛けるにしてももう少し展開を待ちたいと考えます。
AUDJPY 4時間足、チャート:MT4(ブローカー:Dukascopy Japan)
2019年8月26日の安値をPCスタートと見た場合、1月8の安値からを第4MCスタートと見ています。
2月28日の安値はPCボトムを思わせる展開でしたが、さらに延長する形で安値を一気にブレイクしているため、2/28の安値は大きく見てもMCボトムレベルだと考えています。
もし2/28の安値がPCボトムだったとすれば、今週の下落はほんの序章にすぎない可能性があります(半年以内に答えが出そう)。
カナダドル円 CADJPY
現在主要クラスの通貨では最弱クラスと言ってもいいカナダドルと、有事になるとやたら(相対的に)強くなる円の通貨ペアです。
CADJPY 日足、チャート:MT4(ブローカー:Dukascopy Japan)
週明けにフラッシュ・クラッシュ(2019年1月3日)の安値をも割った形で窓が開き、そのまま急転直下したときはどこまで落ちるのかと思わせましたが、現在円安が進んでおり、窓埋めに向かってはいます。
2019年1月3日の中期ボトムの線は、その安値を割った今でも「言うほどおかしくない」と思っていますので、個人的には中期サイクルレベルのボトム割れを起こしたと見ています。
もちろん現中期サイクルが短命に終わって、新たな中期サイクル(もしくは長期サイクル)が始まる可能性も否定できませんが、当分は長期的には一応下目線です。
日足レベルの今後の争点としては、とりあえず窓(78.5円付近)を埋めるのかどうか、そしてどこまで戻すかというところです。
CADJPY 4時間足、チャート:MT4(ブローカー:Dukascopy Japan)
カナダ円も、オージー円と同じく調整のツーレッグ目に入っている印象です。
今週が調整の山場になるかもしれませんが、個人的にはトレードすることはないだろうなと思ってます。
直近のレジスタンスライン近辺でわかりやすく反発して、かつストップが非常に近ければ、安値を試す展開を期待したショートを撃つか撃たないかくらいでしょうか…。
さいごに
はっきりいって、長期ポジションを今(今週)から持つのはハイリスクだと思います。
既にクロス円をショートで保有中の方はどこで利食いするか、どこで決済するかをサイクルに基づいて考えることはできそうですが、エントリーを狙うなら私なら時間足をもっと下げてデイトレ(スキャル寄り)でチャンスを探したいです。
3/9は実際デイトレを行い、ポンド円でうまくショートを仕掛けることができましたが、150pips以上あった含み益が一瞬で0になる憂き目にも遭いました^^;
そのポジションは適宜部分決済していたので、幸い収支はプラスに終わりましたが、「今はなにかと危ない相場だな」と思わされました。
みなさんもリスク管理には気をつけてトレードをなさるよう、ご武運をお祈りしています(個人的には、ぶっちゃけ今週来週あたりは一切トレードせずにForex Testerでみっちり検証してたほうが、長期的にはプラスになるような気がします)。
今は短期間で大きな利益を取れる可能性がありますが、それ以上の確率で大損する可能性も孕んでいることを忘れてはいけないと思います(やらかしてからでは遅い)。
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