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ブルックス本で登場する「ツーレッグ」の特徴とツーレッグを利用したトレード手法について

 ツーレッグという言葉はブルックス本で登場する用語で、本の中で頻繁に登場します。

 このツーレッグという解釈は衝撃的です。言われてみれば確かにそう見える……というかそうなっているため、私個人としては「よく見つけたな……」と感じました。

 ただ、このツーレッグという言葉が持つ意味は最初は分かりづらいものでした。事実、私は最初陽線が2本連続していれば「ツーレッグ」と言っているのかと思っていました(もちろん違います)。

 この記事では、ツーレッグの概要とツーレッグの考えから見えてくる相場の見通しについて説明します。

 この記事では、筆者(当サイト管理人)が正しいと思っている「ツーレッグ」の解釈について説明していますが、作者(アル・ブルックス氏)の考えとは異なっている可能性があります。
 ツーレッグの本来の意味は、作者が書いている言葉が全てのため、その点はご承知おき願います。
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ツーレッグの概要

 ツーレッグは、ブルックス本では以下のように説明されています:

 これ(ツーレッグ)は、トレンドのプルバックやブレイクアウト、重要な反転、もしくは十分な数のトレーダーが長期的なトレンドが展開するかどうかを試す2回目の試しに至る強さがあると考えたときに起こる。

 ブル派もベア派もモメンタムが十分強くて、どちらかの方向に向かうと確信するためにはその前に試しが必要だと考えている。

 しかし、もし2回目の試しが失敗すれば反転パターンが形成され、マーケットは反対に向かうことが多い。

アル・ブルックス著 井田京子 訳、「プライスアクショントレード入門」(Pan Rolling)第3章 ツーレッグより、p.134

 もう少し本の説明が具体的だと思っていたのですが、改めて読むと意味不明ですね……

 文章では分かりづらいところもあるかもしれませんが、当サイト管理人が解釈している「ツーレッグ」は以下の通りです。

上昇トレンド時
 ⇒ツーレッグの上昇と調整のツーレッグ(下降)
下降トレンド時
 ⇒ツーレッグの下落と調整のツーレッグ(上昇)
トレーディングレンジ時
 ⇒ツーレッグの上昇と下落(どちらも調整ともいえる)

 相場ではこのツーレッグの上昇や下落が交互に続いている……というのが、(当サイト管理人が考える)ツーレッグの概要および概念です。

ざっくりしたツーレッグの解釈

 まずは下のチャートをご覧ください:

※2018/8/7 EURUSD 5分足(使用ツール:Forex Tester 3、ヒストリカルデータ:デューカスコピー・ジャパン)

 上の図は適当に選んだEURUSDの5分足チャートですが、このチャート内にもツーレッグが目白押しになっています。

 私が解釈できるツーレッグを線にして表すと、以下のようになります。

 トレンドが強い相場ならどの部分を切り取っても見た瞬間分かるイメージがあったのですが、改めて図示すると直感的に分かる部分は少ないですね。

ツーレッグの上昇のあとの調整もツーレッグ

 ツーレッグの上昇が終わり調整に入ると、ツーレッグの調整が入ります。

 ローソク足によっては見えづらいこともあります。また、純粋に勢いのある下落が生じてツーレッグでないこともあります。

ツーレッグの上昇の間もツーレッグ

 ツーレッグの上昇の間にある小さい調整のレッグも、下位時間足で確認するとツーレッグの下降になっていることが確認できることがあります:

Man
チャートはツーレッグであふれていますね。

ツーレッグと高値2(安値2)

 以上のことから、トレンドが強いときはツーレッグの推進がトレンドを作っていると言っても過言ではありません。

 そのためブルックス本では、ワンレッグ目が終わったと解釈できそうな調整が発生した時、その足を高値1(安値1)とカウントし、ツーレッグ目の終わりと解釈できそうな調整が始まった足を高値2(安値2)とカウントしています。

 「高値◯」は、1本前の足の高値を上回る足が出現した時、「安値◯」は1本前の足の安値を下回る足が出現するたびにカウントします。

 レッグと高値2(安値2)をセットで考えると、ブルックス本の言わんとしていることが少し理解できるかもしれません(実際私はそう感じてから読み進めやすくなりました)。

 ただ注意点として、「レッグ」という言葉自体が「安値◯(や高値◯)が確認できればワンレッグ完成」と定義されているわけではありません。

 完成されたチャートからツーレッグを見つける際、安値1の足が確認できたとしても、見た目上1本のレッグに見えると解釈できれば安値2までを1本のレッグと解釈することもありますし、その逆(安値1じゃないけど1本目のレッグを終了と解釈する場合)もあります。

 「安値2だからここから調整が始まる」と鵜呑みすると痛い目に遭いますのでご注意ください(毎回そうなるのであれば、私は今頃自動売買ソフトを作って売っています)。

ツーレッグの概念をどう活かすか?

 ツーレッグという概念は、今までチャートを見ていても説明されるまでは全く気づけなかったかもしれませんが、どの時間足を見てもツーレッグと解釈できそうな展開は頻繁に見受けられます。

 そのため、ツーレッグという概念を利用したトレードの考え方は多くあります。

ツーレッグの終了と同時に利確

 上昇トレンドで買いポジションを持っている場合、ツーレッグ目の終了と解釈できる安値2の足の出現によって利確を入れる……という考え方です。

 いつも利が乗ったらすぐ利確してしまう……という癖を持っている方にとっては、「ツーレッグの終了が確認できるまで引っ張る」という指針を設けることで、早く手仕舞う癖をなくすことができます。

 「トレード手法」カテゴリの実例で示している1回目の利確根拠の大半は、このツーレッグ終了が根拠であることが多いです。

ツーレッグの調整終了を狙って仕掛ける

 上昇トレンド時に調整の下落が始まったら、ツーレッグ目の調整が終了したと解釈できる高値2の足で買い仕掛ける……という考え方です。

 完成されたチャートを見るとそのような方法が浮かぶかもしれませんが、システマチックに「高値2(安値2)が確認できれば仕掛ければ良い」という方法論でトレードをしていると、想定以上に損切りを食らうことになります。

 この手法は「プルバックの反転」に近いトレード手法と言えますが、プルバックの反転で仕掛ける際は単に「高値2だから」というだけでなく、ローソク足の展開を確認して仕掛けることが重要です。

ツーレッグ目だけ狙う

 トレンドが確認できるワンレッグが確認できたら、そのあとに来るであろうツーレッグ目を狙う……という考え方です。

 この考え方は比較的スキャルピング寄りのトレードとして考えられそうな手法です。

上位時間足のツーレッグを確認して下位時間で仕掛ける

 例えば1時間足でツーレッグ目の上昇レッグが起こっていると解釈できる相場があれば、15分足や5分足は買いのエントリーが狙える可能性が高いと判断できます。

 上位時間足の強いトレンドを利用して下位時間足で仕掛けるというのは、いわゆるマルチタイムフレーム分析の考え方とも言えそうです。

ポジションを引っ張る根拠として上位時間足のツーレッグを確認する

 例えば、1時間足でツーレッグが確認できた場合、その上位時間足にあたる4時間足ではワンレッグとして確認できることがあります。

 ということは……4時間足レベルだともうワンレッグ続くかもしれないと考えることができ、ポジションの一部は4時間足のツーレッグが確認できるまで引っ張れば含み益を伸ばせる……と考えることができます。

 上位時間足でも同様のトレンドが続いていないと期待通りの結果が得られない点に注意ですが、この考え方をうまく利用すれば、想像以上の利益を1回の仕掛けから得られる可能性が上がります。

ツーレッグの亜種

 毎回毎回相場がツーレッグで構成されていればこれほど楽なものはない……のですが、実際はそうではありません。

 ツーレッグの亜種的なものとして確認できる例を紹介します。

3本目のレッグ:エリオット波動

 高値2や安値2の足を発端に毎回調整が始まってくれればいいのですが、調整の開始がダマシになるような展開が生じることがあります。

 この場合、もうワンレッグ生じ、ツーレッグ目の高値を試したりオーバーシュートした後に調整が始まることがあります。

 もうワンレッグ発生して3本のレッグが確認できる場合、それはある種のエリオット波動と似た形になります。

 高値◯(安値◯)の説明では高値「3」や安値「4」という数値がありますが、これらの数値はこのような場合に使います。

 本では「4」までしかないのですが、それはブルックス氏いわく「4までいくと調整に入る」というような解釈を持っているからと考えられます(本のどこかに書いてたと思います…^^;)。

ダマシから始まったツーレッグ

 ツーレッグの調整が始まったと思ったらダマシとなって再度ツーレッグの推進が始まることもあります。

 そうなるとフォーレッグ……となるのですが、この場合は単にツーレッグの推進が調整なく始まったと解釈するのが自然です(ブルックス本に「フォーレッグ」なる言葉はないはず)。

 調整のタイミングで仕掛けたカウンタートレンド派が多ければ多いほど、ダマシにかかったトレーダーが多いことになるため、その分ダブルの圧力も発生し、ツーレッグの勢いも増すと考えられます。

まとめ:ツーレッグの概念はノーベル経済学賞を取っても不思議ではない?

 かつてFXと関連の深い理論である、「人間は利は早く確定し切り損は引っ張る傾向がある」ことを示したプロスペクト理論がノーベル経済学賞を受賞したことがありますが、私は「ツーレッグこそノーベル経済学賞級の発見だろ」と思ったことがあります(今のところノミネートすらされてないような気がしますが……)。

 このツーレッグの概念のおかげで、私は利益を引っ張る明確な根拠(トレードルール)の1つを手に入れることができ、またプルバックの反転を始めとするブルックス本・ボルマン本の内容の理解に役立てることができました。

 ツーレッグは通貨ペアを選ばず、時間足も選ばず、どのチャートにも頻繁に出現する再現性の高さがあります。

 ツーレッグはそれぞれの人間(トレーダー)がトレードで利を上げようとして結果的に生じるものだからです。つまり人間がトレードを行う主体である限りは、ツーレッグの概念が崩れることはないだろうと考えます。

 ブルックス本を理解するためだけでなく、相場(チャート)を読み進めていく上でこのツーレッグという考え方を頭の片隅に常に置いておくことをオススメします。

ツーレッグはなぜ生じるのか?の考察

 トレンドが生じている状態というのは、ブル派とベア派の勢力に差があることを示しています。

 推進側(トレンド側)が利確に入るようなタイミングで調整側が仕掛けたタイミングが、ワンレッグ目の完了タイミングと考えます。

 しかしトレンドが強い場合、ワンレッグでは推進側の勢いが収まりません。適当な押し(戻し)のあと再び推進側への仕掛けが強まり、ツーレッグ目が始まります。

 ツーレッグ目開始の勢いは、推進側の仕掛けと調整側の損切が重なるため、それなりの勢いを伴うことになります(ダブルの圧力)。

 しかし2回目となると利確タイミングにおける調整側の仕掛け量と推進側の利確が増し、ツーレッグ目終了とともに調整のツーレッグが始まる……

 またはさらにワンレッグ生じそうな推進側の仕掛けが始まっても推進側の勢力が弱まっているのでダマシに終わり、調整が始まる……というのが、大まかなツーレッグ発生のメカニズムと考えています。

さいごに

 理解するだけでは相場で勝つことはできないというのもまた事実です。

 試しにお使いのFX口座のチャートでツーレッグの上昇、下落、調整を確認してみてください。そして、そのあとどう仕掛け、どう利食えばいいかを考えたときに、一貫性のあるトレードルールが構築できるかが第一の壁です。

 そして次の壁……ルール通りにトレードを実施できるかという壁が最大の壁です。

 この壁は概念を理解しているだけで壊すことができません。壊せると思った大半のトレーダーが相場の餌食になっています(そもそも概念を理解せずに特攻するトレーダーも多いと聞きますが……)。

 壁の突破に不可欠といわれているのが検証作業です。実際にその相場に出くわしたときに手法通りに仕掛けられるかどうかは、過去の何十、何百という経験が重要な要素となります。

 検証するための方法として最も無難かつ効率的なのがForex Tester(フォレックステスター)を用いた検証作業です。

フォレックステスターで検証を行っているときの画面キャプチャ

 Forex Testerだと仕掛ける瞬間の相場をすぐに再現でき、仕掛けるときのローソク足の形状や特徴を把握することができます。そして何度も相場を巻き戻せるため、同じ場面を何回も練習できるという点が便利かつ上達のカギになります。

 理論を理論として覚えて終わり……ではなく、理論からトレード手法への落とし込みを行うためにもForex Testerを使った検証をオススメします。

 


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